イベントレポート

イベントレポート|ランタンづくりワークショップ

 

 2022年9月10日(土)に専修大学上平ゼミ所属4年生によるランタンづくりワークショップが開催されました。主催は上平崇仁(かみひら たかひと)先生とゼミ生7名、参加者は大学生4名を含む8名でした。また、今回はカメラマンとして山内美和子(やまうち みわこ)さんに同席していただきました。プロジェクト名は「ULTRA LOCAL LANTERN PROJECT」。「『地元』を映しだす、そこにしかないランタンを作ろう」というコンセプトのもと、その地の素材を使ったランタンを作成します。

 

 

 初めに上平先生より、このプロジェクトの意味やねらいの説明がありました。上平先生によると、ULTRA LOCAL LANTERN PROJECTで作られたランタンの光は以下の3つの現実を映し出すそうです。

1.手に入る素材から、その場に宿る局所的な文化があること

2.素材とたわむれて楽しむ態度こそが、独自の光を作る出す源泉であること

3.実際にその明かりを灯すことで、そこに光を分かち合える人々がいること

 

 今回の舞台は長浜なので、長浜でしか作れないランタンの制作を試みました。今回使用する主な材料は湖岸に落ちている枝や流木、そして長浜を代表する浜ちりめんです。浜ちりめんは2種類ご提供いただき、参加者は出したい雰囲気に合わせたものを選んでいました。

 

 

 一連の説明が終わると、フィールドワークに出かけました。長浜カイコーより10分程歩き、長浜城周辺の湖岸を探索しました。波打ち際だけではなく、周辺の木が植えられている箇所でも、各々が作品に使えそうな素材を探しました。木材だけではなく、枯れ落ちた花や木の実、貝殻、プルトップ等を拾っている方もいらっしゃいました。非常に日差しの強い中でしたので、帽子や日傘で対応しながら、20分ほど拾い集めました。

 

 

 フィールドワークから戻るといよいよ作品制作に入ります。作業時間はおよそ2時間。木工用ボンドやグルーガン、針、糸、ハサミ、ノコギリ等が用意されており、枝を折ったり、流木を切ったり、浜ちりめんにモノを縫い付けたりと思い思いの方法でランタンを作成しました。作業しながらも、参加者同士で喋りながら和気藹々とされているのが印象的でした。

 

 

 日が落ち始めると、完成した方から順に点灯させ、シバフエリアに並べていきました。15個もの個性あふれる作品が並び、LEDライトではあるものの、仕様によりゆらゆらと揺れる光が非常に幻想的でした。1人ずつ作品に込めた思いやこだわりを発表し、鑑賞しました。中には時間内に複数の作品を作り上げた方や、全て土に還るようにとテープやボンドを使わないこだわりを見せた方もいらっしゃいました。自分では想像もしなかった構造やデザイン、発想が沢山あり、そういった気付きが面白かったです。

 

 

 最後に、交流会が開かれました。ランタンを並べたシバフエリアで、音楽をかけつつ、普段の活動やそれぞれのこれからについて話す様子が見られました。ワークショップでは、専修大生、成安造形大生、滋賀県立大生、滋賀大生が入り混じる形となり、上平先生は「想定はしていなかったが、非常に嬉しい」と話されていました。なかなかない他大生との交流、地元・長浜の人との交流に、とても楽しそうにしていました。

 

 

 振り返るとワークショップは終始楽しく、明るい雰囲気で進み、ゼミ生の皆さんの空気づくりがとても良く働いていたように思います。ワークショップ自体は何度か経験しているそうで、上平先生は「経験を積んで進行もスムーズになり、成長している」と話されていました。これからの上平ゼミ生の活躍にも注目したいところです。

 今回のワークショップで生まれた作品たちは、ゼミ生が運営するInstagram「Ultra Local Lantern Project」で少しづつ公開されております。制作者のコメントも合わせて読むことができますので、そちらも是非ご覧ください。

 上平崇仁先生、上平ゼミ4年生の皆さん、ワークショップ及び長浜での滞在、お疲れさまでした。また長浜でお待ちしております。

 

(写真:山内美和子)

(2022年9月28日 服部慎吾)